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 ブログ記事で紹介できませんでしたが、ナナプラザのレインボー1と3は、再びスタッフの総入れ替えを実施しました。私がその情報を得たのは10日(水)の夜。11日(木)には実施するという、実に素早い対応でした。一度実行済みですから、それほど問題はなかったのかも。でもきっと1人や2人は、間違って元の店に行った女の子がいたことでしょう。


 総入れ替えの理由はわかりませんが、おそらくはレインボー1の業績があまり振るわなかったから。それなら元に戻した方がトータルでは儲かると、オーナーが考えたのだと思います。それに元々レインボー3だった女の子たちも、一度1階に移ることで、それなりに客が入るという成功体験を積めたでしょう。きっとそれが、生かされるのではないかと思います。
 
 
 さて、この日はソイカウボーイです。多少雨は降っていましたが、それほど影響はなかったようです。日本のお盆休みのパワーはすごいですね。あちこちで日本人らしい旅行客を見かけました。この週末から来週にかけて、どこも日本人で賑わうことでしょう。
 
 一方で女の子の方は、昨年と同様に出席率が低調です。最近、雨が多かったということもあるかもしれませんが、それ以上に12日の母の日です。王妃様の誕生日ですから。王様や王妃様は、タイ国民にとって父母なのです。その母の日には、本当に自分の母親にも感謝の言葉を伝えます。
 
 日本も母の日にはカーネーションを贈ったりします。タイ人は、気持ち的にはそれ以上でしょう。「キットゥン・メー(お母さんが恋しい)」とよく言います。母が恋しいなんて日本語は、最近は死語に近いでしょうね。でもタイ人は本当にそう思い、母の日は田舎でお母さんと一緒に過ごすという子が多いのです。
 
 
 この日は、シャーク、リオ、ミッドナイトバーなどを回りました。シャークは、女の子が少なかったです。リオは人数的にはそうでもないのですが、コヨーティーの顔ぶれに少し違いがありました。ミッドナイトバーで踊っていたギンちゃんが、リオにいたのです。それとスーカスちゃんも戻ってきましたね。フォンちゃんやミァオちゃんもいましたけど。
 
 
 シャークでは、新人さんも目につきました。1人、ちょっとぎこちないけどよく踊っている子がいました。つけている番号が91番ということもあって、親しみを感じたのです。だってその番号は、今はエスコートをやっているゲーエちゃんがつけていた番号ですから。
 
 名前はマイちゃん。仕事を始めて、まだ3日目とのこと。「プー(ト)・パーサー・マイ・ゲン(言葉が上手くないの)」とのこと。イサン地方(タイ東北部)出身なので、イサン語しか話せないようです。それもあって、遠慮していたようです。出身を聞くとブリラムでした。またキュンとなっちゃいましたよ。
 
 
 ミッドナイトバーでは、またプチボッタクリに合いました。数人に飲ませて伝票を見ると、どうも少し多いのです。伝票に付けられた小片を数えると、ご馳走したレディースドリンクより1枚多い。私が怪訝そうな顔をすると、横に座っていた子が申し訳なさそうな顔をしながら言い訳をします。
 
 彼女が言うには、キャッシャーが勝手に1杯分余分につけたのだと。給仕の子が訂正させようかと言ってくれましたが、やめておきました。一応、私のお気に入りの子ですから、恥をかかせることもありません。彼女も、「見つからなければいいなあ」と思いつつ、それでもどこかやましい気持ちもあったのでしょう。
 
 まあでも、これでプチボッタをわざとやっていることが明らかになったわけです。このことはコヨーテ評論家のTさんからも情報があり、かなりえげつないボッタクリ事件もあったそうです。女の子が積極的にやっているとまでは思いませんが、おそらくキャッシャーが店の方針で、1杯を2杯にするなどの操作をするのでしょう。実際はテキーラ1杯あるいはコーラ1杯なのに、テキラー・コーラーで2杯にするのと同じ手法です。
 
 もうひとつ、今回は許そうと思った理由がありました。それは、いつもは不味いハイネケンが美味しかったからです。おそらく、いつも飲まされているのはハイネケンのバッタ物です。中身はチャーン・ドラフトと見ました。この日のは真正物のハイネケン。それに、敢えて気分を害する必要もありませんしね。
 
 
 さて、最後に本日のメイン・テーマです。どこの店かは言いません。あるお気に入りの子と話をしました。こんな会話です。
 
私「明日は母の日でしょ。店はオープンするよね。仕事するの?」
女「もちろん働くわよ。あなたも同じでしょ。」
私「オレは日本人だから。あなたはタイ人でしょ。お母さんに会いに行かないの?」
女「お母さん、1週間前に交通事故で死んだの。だから関係ない。」
 
 毎日、世界中でおそらく何万人、何十万人という人が死んでいるのでしょう。中には、誕生日とか母の日などの祝い事を目前にして、亡くなる人もいるでしょう。そんなのはあたり前のことですが、それが私の身近に起こるとは...。
 
 
 サバサバとした表情で話すその子の内心は、どんなものだったのでしょうか。中には親を憎んで、「死んでせいせいした」と思う人もいるでしょう。でもそれは、少数派だと思います。それに、憎むというのは愛情の裏返しでもあるのです。
 
 本当は愛されたかった。愛されたくて、愛されたくて、たまらなかった。その思いが強ければ強いほど、憎しみが増すのです。「可愛さ余って憎さが百倍」と言いますが、あれなども同じです。自分のことを振り向いてほしいという気持ちが強い時、その期待に応えてくれないと逆に憎むのです。
 
 
 他の子たちが、母親に電話する様子を目にすることもあるでしょう。母親に何をプレゼントしたとか会話するのを耳にすることがあるでしょう。でも自分にはもう、感謝の言葉を伝える母親がいない。ついこの間まで元気だったのに。そのことを考えると、辛いものがあったに違いありません。
 
 でも、その子は元気に踊っています。誰よりも快活に振舞っています。おそらく、ほとんどの人は、彼女の心の中の悲しさに気づかないのでしょう。
 
 
 そう思うと、私は何かせずにはおられませんでした。いつもよりちょっと多目のチップを、彼女の手の中に押し込んだのです。「こんなことしかできなくて、ゴメンな。元気で、頑張るんだよ。」口には出しませんでしたが、心の中でそうつぶやきました。
 
 12日(金)の母の日。みんなが王妃様の誕生日を盛大に祝います。そして、自分の母親に感謝の言葉を贈るのでしょう。そんな中で、彼女は明るく踊っているはずです。ひょっとしたら、あなたの目の前で踊っている女の子が、その子なのかもしれませんよ。