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 3週間ぶりのご無沙汰です。この間も、以前ほど頻繁ではないものの、ゴーゴーバーに通っていました。本当に懲りませんねえ。もちろん執着心は、とっくの昔に捨てています。ですから、行かなくても平気なのですけど。でも、行くとやっぱり楽しいんですよ。


 
 以前はソイカウボーイによく行きましたが、最近はナナプラザの方が多いです。ナナプラザ、パッポン、ソイカウボーイの順でしょうか。ソイカウボーイでは派手に遊びすぎたので、少々ほとぼりを冷まそうと思っています。特にコヨーティーのいる店では、大盤振る舞いをやり過ぎました。
 
 「過ぎたるは猶及ばざるが如し」と言うように、極めてしまうとダメですね。私の経済力では、もう限界です。白旗を上げました。かと言って、いきなりケチケチするのもみっともないので、いっそのこと行かないに限るとなったわけです。
 
 
 そうやってソイカウボーイから離れることで、必然的にコヨーティーたちからも離れることになりました。しかし、噂というのは伝わってくるものです。どうやら、コヨーティーは増殖し過ぎて、次の段階に突入したようです。同質のものの量がある一定量を超えると、質が変化するという法則です。人の成長・進化も同じで、しばらくエネルギーを貯めこむ期間が経過した後、一気に花開くのです。
 
 で、コヨーティーたちがどうなったかというと、他の分野に進出し始めました。ゴーゴーガールに鞍替えするコヨーティーは、これまでにもいました。やはり目の前でゴーゴーガールたちを見ていますから。「私にもやれそう」と思った勇気ある子が、さらに高い報酬を求めてチェンジしたのです。
 
 また、コヨーテバーに移る子もいました。元々コヨーティーは、コヨーテバーなどを中心に細々と生息していたのですけど、それがソイカウボーイという異質な舞台で変容し、たくましくなってコヨーテバーに逆流したというわけです。そりゃあ、接客の覚悟が違いますわなぁ。
 
 
 その接客術に長けたコヨーティーは、ついにクラブとかラウンジも含むカラオケの世界に進出したようです。踊らないコヨーティーはソイカウボーイでもいましたけど、ついに踊らなくてよいコヨーティーの誕生です。いや、これはもうコヨーティーとは呼べません。完全に質の転換です。
 
 進出する先は、カラオケだけではありません。プールバーにも進出していました。客と一緒にビリヤードをして、気に入ってもらえたらチップをもらったり、連れ出してもらうこともあります。そう、もはやコヨーティは、体を売ることを厭(いと)わなくなってきたのです。
 
 
 そう聞くと、残念に思う人も多いでしょうね。「体を売らないから価値があったのに・・・。」オフありのカラオケ嬢より、オフなしの女の子の方が価値が上だとする心理です。その気持ちはわからなくもありませんが、その考え方が自分を不幸にしているって、気がついてます?まあこの件は、ここでは深く掘り下げないことにしましょう。
 
 もちろん、すべてのコヨーティーたちがそういう質の変化をしたわけではありません。けれど、この流れが止まることはないと思います。気に入った客と寝るだけで大金が稼げる。この味を知ってしまったら、それに抗(あらが)うのは難しいでしょう。彼女たちは強制売春させられているわけではなく、自分で自由に相手を選び、この客ならOKと思った場合にのみ体を売るのです。ですから、垣根が低いのですよ。
 
 そのうち、コヨーティーというポジションがなくなるんじゃないかという気がしなくもありませんが、これはしばらく様子を見てみないと何とも言えませんね。パッポンなど、コヨーティーでも連れ出しOKの店だけでなく、基本的にNGのスパイスガールズ系でさえ、店がはねた後のことを交渉してくるコヨーティーはいます。私は、選択肢が多いことは良いことだと思いますから、彼女たちの変化も歓迎したいと思うのです。
 
  
 
 さて、話は変わりますが、以前メールをくださった読者の方が、こんなことを言っておられました。スワンナプーム空港からタクシーに乗ったとき、乗り場で渡される紙を取り上げられたとのこと。あの紙には、タクシー料金に50バーツを上乗せして払うということの他に、タクシーの番号や運転手の情報、そして乗り場で伝えた行き先などが書いてあります。
 
 その紙を取り上げるということは、あとからクレームを出されないための手段じゃないか?そう疑いたくなりますよね。しかも、乗ってすぐに取り上げられてしまうと、途中で放り出されてもクレームもできません。乗客が不安になっても当然というものです。
 
 
 実は最近、私もそういう目に合いました。正確に言うと、取り上げられたわけではありません。「その紙をくれ」と言われたので、何にするつもりか良くわからず、とりあえず差し出してみたのです。すると、「50バーツもくれ」と言います。高速料金が上がったのかと勘違いして、私はそれも渡してしまいました。
 
 するとタクシーの運転手が、渡した紙と50バーツ札を合わせて、こう言います。「これをAOTに出すんだよ」AOTとは、エアポート・オブ・タイランドのことで、空港を運営する会社です。そこが、客待ちタクシーの統括もやっています。
 
 「いやいや、ちょっと待ってくれ。その紙は、客が持っておくものだよ。なんであなたに渡さなきゃいけないの?」そう尋ねたのですが、彼が説明するタイ語はよくわかりません。私のタイ語力は、その程度のものですから。彼は説得できないとあきらめたのか、私に紙を返してくれました。
 
 
 それからしばらく、タクシーの中で考えました。そこで思い浮かんだのが、その前に利用した時の出来事です。朝5時くらいに利用したのですが、受け取った紙には、その運転手が夜中の2時に受付したことが書かれていました。3時間以上も待って、やっと1人乗せたというわけです。「効率が悪いなあ」そう思いました。
 
 そのことと結びつけると、答が見えてきました。その紙をAOTに出したらどうなるか?AOTから客を紹介してもらって乗せたけど、何らかの理由があって、客が降りてしまったことになるのではないでしょうか?つまり運転手さんは、せっかく順番待ちしたのに、客から代金をもらえなかった。だからその代わりに、その紙を返してもらったのだと。
 
 もしそうなるとすれば、その紙をAOTに出すことによって、次の客待ちの順を前の方に回してもらえるのでは・・・。私はそう推測しました。それで降りるとき、運転手に尋ねたのです。「この紙がほしいのかい?」運転手は、少しはにかんだように「うん」とうなずきました。どうやら私の予想が当たっているようです。
 
 
 依頼した場所まで送ってもらい、荷物も受け取ったなら、もうその紙は不要です。不正に加担することになるとは思いながら、記事ネタを提供してくれたことに感謝して、私はその紙を運転手に渡しました。彼は嬉しそうに、それを受け取ったのです。
 
 このことをどう思われるかは、みなさん次第です。少なくとも私は、その紙を客から奪うことによって、クレームを受けないようにしようとするような、姑息な意図ではないと信じています。私がそう信じるのも、タイのことが、そしてタイ人が、好きだからでしょうね。