今週末に訪タイされる読者のwawawaさんから、バンコクの情勢に関して質問をいただきました。何せクーデターが起こったのですからね。心配するのが当然でしょう。さっそく、質問にお答えしましょう。
◆・・・・・・・・・・・・<読者からの質問/相談>
今月末よりバンコクに旅行に行く者ですが、タイの政情不安を非常に危惧しております。夜間外出禁止令の中、ナナ、ソイカウボーイの営業はどうなっておりますでしょうか?
プロンポン駅の近くに滞在しますが、タニヤ辺りにも交通規制などで行けないなどの情報も入っております。
一年に一度の楽しみのタイ旅行が、夜間外出禁止なんて言ったら何しに行くかわからないというものですよ。そのあたりのお店の状況や交通などの影響がわかりましたらお教えねがえませんでしょうか?
◆・・・・・・・・・・・・<読者からの質問/相談>
◆・・・・・・・・・・・・<ジャンメダイからの回答>
まず大前提として、事態は流動的であるということを、よく肝に銘じておいてください。誰が何と言おうと、言った瞬間から過去のことになります。それに、すべてを把握して発言する人など、1人もいません。もちろん私もそうですし、メディアもそうです。
ということで、私が見聞きした範囲で、私の感覚としてお答えします。
軍が全権を掌握し、タクシン派の幹部および、反タクシン派の過激分子の幹部を拘束しています。軍が反タクシン派ということは間違いありませんが、それでも過激派とは一線を画しているようです。
そのため軍は、夜間外出禁止令を出しているものの、主要な交差点に人員を配置するなどといった、2006年のときのクーデターほどは、バンコク都内に展開していません。軍が警戒しているのは、UDD(通称赤シャツ隊)などタクシン派勢力が結集し、武力闘争になることです。
現在、バンコク都内では、一部の勢力(UDDだけではなさそうです)が反クーデターデモを展開しています。人数は200人ほどと外国メディアが報道していました。タイ国内のメディアは、軍の情報統制のせいだと思われますが、このことをまったくニュースで取り上げていません。
昨日はBTSチットロム駅周辺でデモがあり、ナナ(スクンビット・ソイ3,ソイ4)近くまで、かなり混乱した状況だったようです。その時間帯は、BTSも運行を中止したようです。(通常は6時から21時くらいまで運行しています。)本日も、戦勝記念塔(BTSビクトリーモニュメント駅)近くで抗議集会が予定されているとのこと。軍は強制排除する動きはありませんが、デモ隊が過激化した場合は、どうなるかわかりません。
こういう状況ですが、私の想像では、軍は一般市民の活動を妨害する意図はないと思われます。抑えこみたいのは、軍政に反対するタクシン派たちの過激な行動です。そのため、夜間外出禁止令は出されていますが、目立った取り締まりはされていません。検問などでひかかったときは、とがめられる可能せはありますけどね。
パッポンやタニヤは、夜間外出禁止令発令後も、ずっと営業を続けています。開始時刻を少し早め、徐々に遅くまで営業しています。ソイカウボーイとナナプラザは、22日や23日は閉める店も多かったようですが、24日からはほぼ全店が営業を再開しました。ソイカウボーイのスパイスガールズ系は店を閉めていましたね。コヨーティーの派遣ができないからかもしれません。
夜間外出禁止令によって22時から翌朝5時までの外出が禁止されていますが、これを出しているのは軍です。したがって今のところ、警察は取り締まりに動いていません。ただし、軍政は進行して警察も抑え始めていますから、そうなったら警察も協力して取り締まる可能性もあります。
しかし、繁華街で働く人たちも生活がかかっています。仕事をしなければおまんまの食い上げです。そう考えると、いくら警察が取り締まりを始めたとしても、それなりの目こぼしはするだろうと予想されます。なにせここはタイですから。
24日の時点ですが、パッポンのキングスキャッスル1では、深夜零時までは営業すると言っていました。タニヤは22時半くらいには明かりを消したようですが、店内のお客がいなくなる23時半くらいまでは営業したようです。ソイカウボーイも同様で、23時までには表の明かりを消しましたが、店内は熱気ムンムンで、23時半でもかなり多数の客がいました。おそらくナナプラザも同様でしょう。
ただし、1つ注意が必要です。タクシーがほとんど走っていないのです。繁華街の近くには、タクシーやツクツクが停まっていますが、彼らはメーターでは行きません。交渉制ですし、かなり高めになると予想されます。
ホテルまで歩いて戻れるなら、歩くというのも1つの選択肢ですが、当然、危険度は高まります。どうするかはそれぞれの判断ですが、200バーツや300バーツをけちって、強盗に襲われるのもバカげたこととも思えます。仮に500バーツと言われても、日本でタクシーに乗ったと思えば、安いものですからね。
普段なら、タクシーの交渉には一切応じないことにしていますが、今は緊急事態です。いつ来るかわからない流しのタクシーを路上で待ち続けるのは、それだけでリスキーだと認識しておきましょう。最大限の注意をした上で、あとは何が起ころうともそれを受け入れる覚悟をすることです。怖がって表に出なければ、人生は楽しめませんからね。
<5月27日追記>
昨夜、ソイカウボーイは早々と22時に店じまいを始めました。
通常通りに20時にオープンしたカウボーイ2も、22時には出番がなくなったコヨーティーたちが帰り始め、22時半には最後のグループがダンスを終えました。
どうやら、軍が警察のトップクラスのタクシン派を一掃したことで、警察も夜間外出禁止令に協力する方向へシフトしたようです。
ナナプラザやパッポンの状況はよくわかりません。
ソイカウボーイで店を閉めていたスパイスガールズ系各店も、昨日は早めにコヨーティーを踊らせてましたね。
シャーク系列で元シバズのライトハウスは、営業が可能になる17時から早々とオープンさせ、コヨーティーも導入していました。
コヨーティーのペイバー代は1,500バーツとのこと。ハッピーアワーもつくので、ビール代も安い(70バーツ)です。
22時半にソイカウボーイの各店が店を閉めるころ、アソーク通りはけっこうな台数のタクシーが走っていました。
夜間外出禁止令が甘いと判断したタクシーの運転手が、生活のために働き始めたと思われます。
こういう状況なので、警察がどこまで本気で夜間外出を取り締まるかが、営業時間のポイントになります。
できるだけ営業したい店やタクシーなどが、警察の動向を見定めながら、出したり引っ込めたりをすることでしょう。
<5月28日追記>
本日から夜間外出禁止の時間帯が、0時1分から4時に緩和されました。
これにともない、BTSは6時から23時まで営業するようです。
ゴーゴーバーの営業開始時刻が元に戻るかどうかは不明です。
タクシーも拾いやすくなると思われます。
<5月29日追記>
昨日のゴーゴーバーの営業開始時刻は、これまでと同様に早めだったようです。
ナナプラザではだいたい18時くらいから営業しています。
17時からというところもあるようですが、女の子がどれだけ揃っていたかは不明です。
終了時刻は、23時とか24時と言うところがありましたが、どうなったかはわかりません。
ソイカウボーイの終了時刻は、やはり警察が言ってきたようで、24時過ぎに突然に終了しました。
パッポンの状況はわかりませんが、おそらく同様かと思われます。
タクシーはそれなりに走っていますが、やはり遅い時間になると通常よりかなり少ないようです。
<5月30日追記>
ゴーゴーバーは、早めの営業開始を続けています。
営業終了は、同じく23時から24時くらいです。
ソイカウボーイのカウボーイ2も、ついに18時くらいから営業を始めましたね。
その代わり、ハッピーアワーがなくなってしまってました。残念です。
ティーラックはコヨーティーの派遣を解除したようです。ティーラックのコヨーティーたちは、ライトハウスに行ったため、ライトハウスはコヨーティーだらけになっていました。
ついでに、デジャブのコヨーティーもかなり入れ替わっており、追い出された(?)コヨーティーが、ライトハウスやナナプラザの方へ行ったようです。
<6月3日追記>
プーケット島、サムイ島、パタヤ市の3ヶ所のみ、3日から夜間外出禁止令を解除すると発表されました。
残念ながらバンコクは、相変わらず0時1分から4時まで外出禁止で、警察がしっかり取り締まっているようです。
<6月14日追記>
その後も、外出禁止時間は同じでしたが、夜間外出禁止令を解除する地域が徐々に増えていました。
そして昨日(13日)、タイ全土で夜間外出禁止令を完全に解除すると発表がありました。
ゴーゴーバーはどこも、営業開始時間を早めることで対応してきましたが、今日から通常通りの営業時間になるようです。
早く行き過ぎると、女の子がまったく踊っていないなんてこともありますので、ご注意くださいね。
◆・・・・・・・・・・・・<ジャンメダイからの回答>
<注>
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jammedaiさん
大変わかりやすく、かつメディアからは絶対に伝わってこない「生」の情報、本当にありがとうございます。
非常に参考になりました。私がタイに行くまでにこうした情勢が少しでも緩和されていることを願うばかりですが、jammedaiさんの貴重なご忠告を肝に銘じて安全を第一に考え、楽しい旅になるように心がけてまいります。 ありがとうございました!!!
wawawaさん、こんにちは。
記事に追記を書きましたので、こちらもご覧くださいね。
本当に、状況は日々変わります。
デモが発生している状況なので、しばらく夜間外出禁止令が続くと思われます。
状況が落ち着けば、徐々に外出禁止が始まる時間も遅くなると思います。
今週末はどうなるか、ちょっと微妙ですね。
ジャンメダイさんこんにちは。
最新の追記ありがとうございます。
いよいよ明日からバンコクに入りますが、どうやら夜間外出禁止令は解除とはならないようですね。
早めの時間から動いて、久しぶりのバンコクを愉しみたいと思います。
ただ、女の子達は帰りのタクシーがままならないのに、ペイバーしてホテルまで来てくれるのでしょうか?
朝まで居てくれるなら問題ありませんが、そのあたりが少し不安要素としてありますが・・
なにはともあれ、無事に楽しく遊べるように、注意を怠らないようにしないといけませんね。
ありがとうございます。
wawawaさん、こんにちは。
外出禁止時間が、今日から緩和されることになりました。
追記にも書きましたので、ご覧くださいね。
ラッキーでしたね。
これならおそらく、深夜1時近くまでは営業するでしょうから。
なお、連れ出す子がショートでホテルまで来てくれるかどうかは、いつも言うことですが女の子次第です。
そんなことを今から心配していても、しょうがありませんよ。
良いときは良いし、ダメなときはダメなだけです。
ちなみに「しょうがない」はタイ語で「キン・マイ・ミー」と言います。
「マイ・ミー」は「ない」という意味で、「キン」は「生姜(しょうが)」ですから。
冗談ですよ。(タイ人に言っても通じません。)
ジャンメダイさん こんばんわ
いよいよ明日からバンコクに行きますが、なんと!最高のタイミングで外出禁止の時間帯が0~4時と大幅に縮小されたんですね。
これならほぼ計画通り遊べそうだし、毎回翌日のゴルフのことを考えずに遊びすぎてしまうので、そうした面でも完全に解除になるよりはよかったかもしれません。
お忙しい中いろいろとご丁寧にお教えいただいてありがとうございました。
wawawaさん、こんにちは。
いよいよ今日ですか。
状況はいつ変わるかわかりません。
ですから、到着された後も、最新の情報を入手して、たっぷり楽しんでくださいね。
良い旅行になりますように。
ジャンメダイさん、
これはwawawaさんだけじゃなく我々夜遊び隊全員にとって、とても貴重なナマの情報だと思いました、ありがとうございます。
ただ確かに事態は流動的ですので今晩もこの通りかどうかは判らないわけですが、そんなことはクーデターやデモがあっても無くとも元々このタイではそんなふうなので、心配して考えてもしょうがないですよね。
それにしても、私が2010年5月に経験した夜間外出禁止令のときとはかなり様相が異なっているようなので少々驚いています。
ジャンメダイさんも覚えていらっしゃると思いますが、あのときバンコク都民は禁止令をキッチリ守っていました。私はそれはもう驚きましたよ「ええ~?!これがあのいい加減なタイ人か?」って。
その他に2010年と今回とでは大きく違う点があって、あのときはUDD(赤シャツ)のデモ終結時に都内であちこち焼き討ちが起こりとても緊迫した状況だったこと、発令したのはちゃんとした政府が(とはいっても選挙で選ばれたわけではないアピシット政権でしたが)正規のプロセスを経てのことでした。
対して今回は、まったく正当性に欠ける国家安全秩序評議会とやらが、まったく必然性が無く発令したものといえる点が違っていると考えています。
そのせいもあって今回、バンコクの夜の様子がだんだんゆるくなってきているのではないかなと思いました。
だってこんな無意味な禁止令、守ってられないですよねぇ!おネェちゃんたちも生活がかかってるんだし。
「皆、普段通りの生活を送るように」などと軍司令官は言ってましたが、だったら外出禁止令など出すべきではないとアホでもわかるだろうにと思うのですが。
デモの報道についてですが、タイのメディアでもnewsclip.beは毎日記事が出てるし写真も沢山載せてますよ。でもあれ、大丈夫なのかなぁ・・・。
おかしいのはバンコク週報のwebページです。ちょくちょく繋がらなくなるし、さっき見たら、ここ三日分ほどに報じた記事がすべて無くなってしまっているのです。
それらは私が読んだ限りでは、軍事政権に対して何かまずいような事は一切無かったはずですが。デモに関してはまったく報じてなかったし。まったくわけが解りません。
そのデモですが、あちこちの繁華街で小規模なのが散発的に起きているようですね。
そのたびに軍が道路を封鎖したりBTSの駅を閉鎖したりして、かなり疲弊しているのだとか。ゲリラデモとでもいえばいいのでしょうか、SMSで連絡し合いながらやっているらしいのですが、うまい手だと感じました。
以上の情報はロイターの昨日夕方の配信で知りました。デモ参加者へのインタビューも少しあります。
面白いのは以下の文。
「これと対照的に、軍のメディア活用は旧態依然のまま。白い背景に飾り気のないデスクといったセットから、軍スポークスマンがテレビ向けの声明を読み上げるというもので、1960年代や70年代の中南米での軍事クーデターを連想させる。
クーデターから3日が過ぎたが、軍事政権による国家平和秩序評議会は公式ウェブサイトも立ち上げていない。」
あははは、これってどうみても明らかに北朝鮮かミャンマーかブータン以下ってことですよね?
こんな連中が全権を掌握して政権を担おうというのですから、タイにとってこれはもう悪夢としか言いようがないですよ。一日も早くこんな体制は終わらせるべきです。
tamakinさん、こんにちは。
2006年のときは、軍の兵士や車両が、主要な交差点に配置されるなど、かなり緊迫感がありましたからね。
もちろん、そういう兵士と記念写真を撮るなど、和やかな雰囲気もありましたけど。
それでも、兵士が見ている前で堂々と外出禁止令を破るわけにもいかないでしょう。
軍は、あくまでも中立であり、治安の維持が目的だとしています。
そのため、タクシン派も反タクシン派も、ともに断罪するような一面も見せています。
過激派のステープ氏を検察に渡して起訴させたのも、それを示しています。
出頭したインラク前首相をいったん拘束しましたが、これも解放したようです。
これらの動きは、軍がUDD(赤シャツ)の武装蜂起を警戒しているからだと思われます。
あからさまに反タクシン派寄りの統治をすれば、実働100万人と言われるUDDが各地で武装蜂起する可能性があります。
そうなったらタイは内戦状態になりかねません。
かなりの武器を調達しているといううわさもありますから。
クーデターをやっちゃった以上は、タイの治安を落ち着かせる責任が軍政にはあります。
庶民が安心して経済活動を営めるように、心を砕いてほしいものです。