部屋に戻ったボクは、相沢の話したことを頭の中で何度も繰り返していた。
そして、ルンとのことをどう決着すれば良いかを考えた。
 
 
ボクはルンのことが好きだ。
だから、ルンを困らせたくない。ルンが悲しむ顔を見たくない。
 
じゃあ、答はわかっているじゃないか。
貸したお金のことはもう諦めるんだよ。
それに、ルンがお前のことが好きじゃないとしたら、もうしょうがないじゃないか。
 
でも、ルンとずっと一緒にいたい。
彼女がボクのために微笑んでくれたら、それがボクの幸せなんだ。
できれば、...ボクは彼女と結婚したい。
 
無理無理。国際結婚なんて、そう簡単じゃないよ。
まして彼女は売春婦だぜ。
お前の親や友達がなんて言うか考えてみろよ。
 
それはわかってる。
でも、この気持ちは本物なんだ。
誰よりも、誰よりも、ボクはルンを愛している。
 
 
そんな一人問答を、エンドレスに頭の中で繰り返した。
そうしているうちに、ボクの中に結論らしきものが浮かび上がってきた。
もし、ルンがボクのことを恋人と思っていないのなら、男らしく潔く諦めよう。
それが、ルンにとって一番幸せなことだから。
貸したお金は、もう彼女にあげることにする。
そして、万が一彼女がボクを本当に好きだったら...。
それはそのときになってから考えよう。
 
 
自分の気持ちに決着をつけたことで、ボクはすっかり元気になった。
ルンの返事を考えると、まだ心のどこかに不安はある。
でも、前に進まなくちゃ。
ボクはそう思って、時間が来るのを待った。