次の日の市内観光は、それなりに面白いものでした。
ワットポー、ワットプラケオ、ワットアルンなどの有名寺院を見学しました。
ローズガーデンや水上マーケットも見て、日本とは全く異なる景色を堪能したのでした。
土産物屋には閉口しましたが、まあそれもあとで良い土産話になるでしょう。
 
 
夕方になって、私たちはみんなで食事に行きました。
タイ舞踊を見ながら、カントークと呼ばれるチェンマイ王朝時代の宮廷料理をいただくのです。
タイ舞踊は、指先までピンと伸ばした手を反らして踊る、タイを含めた東南アジアでよく見られる踊りです。
その優雅さを楽しみつつも、私はゴイさんと約束した時間のことが気になっておりました。
 
 
食事が終わってホテルに戻ると、私は急いで部屋に戻りました。
約束していた時間ぎりぎりになってしまったからです。
部屋に入ると、すぐに服を脱いでシャワーを浴びました。
特に汗をかいたからというわけではなく、マッサージをしてもらうのに不潔だと思われたくなかったからです。
 
 
土産物屋で買った新しいTシャツを着て、私はゴイさんが来るのを待ちました。
しばらくすると、部屋のドアをノックする音がありました。
どきどきしながらドアを開けると、そこには笑顔の彼女がいました。
 
 
「さあさあ」と言わんばかりに彼女を部屋に招きいれました。
彼女は、昨日と同じような服を着ていました。
それがマッサージ屋の制服なのかもしれません。
私は自らベッドの上にうつ伏せになり、彼女のマッサージを待ちました。
 
 
マッサージをしている間、私はやはりどうしようかと悩んでいました。
これから後の展開はわかっています。問題は、仰向けになったときです。
腕をマッサージされているとき、彼女の胸をちょっと触ってみようか。
それとも彼女が背中を向けたとき、お尻をなでてみようか。
いや、堂々と「ちょっと触っていいかな」と声をかける方がいい。
 
 
だんだんと、妻を裏切ることの罪悪感より、彼女に触れたいという欲望の方が勝ってきました。
あえて妻のことを考えなくすることによって、私自身がそうなるように誘導したのかもしれません。
それだけ私にとって彼女は魅力的であり、旅行中という解放感が、欲望のままに走ることを後押ししたのでございます。