その夜も、私は彼女を抱きました。
妻とはもう何年も、そういう関係はありませんでした。
私自身、もうセックスをすることなどないだろうと思っていました。
それが2日続けて夜の営みをすることになろうとは。
 
 
それが女の魔力なのかもしれません。
私はゴイと一緒にいることに、だんだんと心地よさを覚えてきたのです。
2日後には日本に帰って、妻や子供たちと顔を合わせなければならないのに。
もうそんなことがどうでも良くなるほど、私は彼女に惚れてしまったのです。
 
 
昨夜は金で、彼女との関係を解消しようと思っていました。
それがこの日は、帰国せずにこのままタイに住み着く方法はないかなどと、あり得ないことを想像してみたりしたのです。
しかし、それが単なる想像上のお遊びだということは、私もわかっていました。
結論を出すことを、単に先延ばししているだけなのです。
 
 
次の日も私たちは、二人だけのデートを楽しみました。
ゴイは、あまり物をねだるようなことはしませんでした。
私が服を買ってやろうと言っても、十分にあるからと遠慮をするのです。
金が目当てではなく、本当に私のことが好きになったのでしょう。
私はそう信じて、よりいっそう彼女のことが好きになったのです。
 
 
私はゴイに、次の日には日本へ帰ることになると告げました。
彼女は気落ちしたようでしたが、すぐに次はいつ来るのかと尋ねました。
私がタイに来ない限り、ゴイと会うことなどできないのです。
私は、約束はできないけど、近いうちに必ず来るからと言う他なかったのです。
そして、日本から電話をするからと伝え、彼女の電話番号を聞きました。
 
 
その日の夜、旅行の担当者が私の部屋に確認の電話をくれました。
副社長も明日の朝6時までに、ホテルのロビーに来られるとのことでした。
私は最後の夜も、ゴイと一緒に過ごすことにしました。
明け方には、彼女を送り出すことになります。
 
 
彼女を一時的にせよ手放さなければならないと思うと、とても辛いものがありました。
彼女も引き離されそうになった子供のように、私にしがみついてきたのです。
私は彼女と何度も一つになりました。
うとうととして目覚めると、お互いにまた相手を求めたのです。
そうこうしているうちに起きる時間となり、私たちは悲しみの中に別れたのでございます。