1週間ほどホテルに滞在したでしょうか。
その間、ほとんどどこへも出かけませんでした。
ただ考えていたのです。いや、様々な思いが頭の中を駆け巡っていただけです。
 
 
ゴイさんのところへ行く気力はありませんでした。
もうどうしようもないということが、私の心の奥底でわかっていたからかもしれません。
少しずつ、今後どうするかについて考えるようになりました。
日本に戻っても、私が帰るところはありません。
すでに四国の家は引き払っていますし、今更、両親と同居している元妻のところへなど行けません。
 
 
私は、しばらくバンコクで暮らすことにしました。
そうなれば、少しでも安いところで暮らそうと、少し不便なところにあるサービス・アパートを探して、1年の契約をしました。
1ヶ月の料金が15,000バーツですから、5万円弱です。
週に3回の掃除がセットになっていて、暮らすための家財道具が一式揃っています。
 
 
ともかく生活のリズムを取り戻さなければと思い、買い物にもでかけるようにしました。
日中は暑いので、できるだけホテルの中か、ショッピングセンターなどの施設の中で過ごします。
夕方になって日が落ちると、歩いて行けるところへいろいろと行ってみました。
 
 
歩くというのは、本当に良いことなのだなあと、改めて思いましたよ。
ふさいでいた気持ちが、少しずつですが元気になるのです。
ゴイさんのことを考えると、キューっと胸が締め付けられるように痛みます。
なるべく考えないようにと、他のことで気を紛らわすようにしました。
 
 
そんなある日、テレビを見ているとタイの田舎の方で、托鉢に向かう僧の長い行列が映し出されていました。
そのときふと、私はお遍路のことを思い出したのです。
お遍路さんもタイの托鉢僧も、修行のために歩いているということでは同じです。
 
 
そのことに思い当たったとき、私は今の自分はお遍路さんだと思えてきたのです。
場所は四国ではありませんが、毎日毎日歩いています。
心の悩みを解消させるために歩いているのです。
「なんだ、タイまで来て四国八十八ヶ所巡りをやっているのか。」
 
 
そう口に出してみると、なんとなく面白くなって笑ってしまいました。
笑ったのは何日ぶりでしょうか。
やっと私は、私の運命を受け入れる気持ちになってきたのでございます。
 
 
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この物語は、ここで終わる。最後まで読んでくださったあなたに、心から感謝申し上げる。
 
 
これを読まれて、こんなことはあり得ないと思われるかもしれない。しかし、これは様々な実話に基づいて書いたもので、私自身は十分にあり得ることだと思っている。ただ、このことから短絡的にタイ人は嘘つきと決め付けないでほしい。また、この主人公を自業自得と一刀両断にすることはたやすいが、多くの方々との共通点を持ち合わせていることも考えていただけたら嬉しい。
 
この物語を読まれて、あなたもタイ・バンコクをはじめとして海外旅行をしてみようと思われるかもしれない。もしそうであれば、私も一つの目的を果たしたと言えるだろう。みなさんに海外旅行のすばらしさをお伝えすることも、このブログを書いている目的なのだから。
 
 
最後に、みなさんが有意義な週末を過ごされることを祈って、ひとまず筆を置きたいと思う。
 

作者:のぞみ

 
 
このブログを最初から読むならこちらへどうぞ → 第1話「社員旅行
(第1話から順番に読めます。)
 

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