次の日、冷静になって考えると、少し言い過ぎた気持ちがした。
たしかにエーは、ボクとの約束を破ったのだろう。
でも、何か事情もあったのかもしれない。
ボクはエーにメールを書いた。
 
 
・・・・<エーへのメール>
昨日は、ごめん。ちょっと言い過ぎた。
ボクは、エーのことが大好き。
愛しているよ。
だから、お願いだから約束は守ってほしい。
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その日一日、ボクは浮かない気分で過ごした。
悪いのはエーの方だ。
それなのに、ボクは気持ちが塞いでいる。
何でこうなるのだろう?
やるせない気持ちでいっぱいだった。
そして夜になって、エーから返事が届いた。
 
 
・・・・<エーからのメール>
あなたとの約束を破ったこと、ごめんなさい。
友達の誕生日だったから。
一緒に行こうと誘われて、断れなかった。
私も、あなたを愛しています。
早く会いたいです。
エー
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そんな事情があったんだ。
ボクは、エーの事情がわかったことで、気持ちがスーっと軽くなった。
友達の誕生パーティーじゃあ、行かないわけにいかないよな。
そう、自分を納得させた。
 
 
しかし、時間がたつと様々な想いが頭の中で交錯する。
本当に友達の誕生パーティーだったのだろうか?
もしそうなら、どうして客が一緒に行く必要性があるのだろう。
いやそれは、きっと友達の懇意の客なのだろう。
でもそうなら、その客にとってエーは邪魔者じゃないか。
普通は、エーのパートナーも必要だろう。
 
 
その後のエーからのメールは、内容が乏しくなった。
元気にしているとか、妹が遊びに来たことなど。
バーや、そこで働く友達の話題は一切しなくなった。
 
 
気持ちがこもらないエーのメールを読むと、ボクの心にもすきま風が吹くようになる。
ボクはいったい、何をしているのだろう。
そんな想いを感じる中で、タイに行く日が近づいてきた。